11月24日の午後、ハノイから東へ車を走らせ、ハロン湾に着いたのは2時過ぎ。2025年7月9日にオープンしたばかりのインターコンチネンタルのリゾートは、滞在時は開業から4か月余り。湾のほとりに建つこのホテルは、車窓から見えた植栽に半ば隠れたエントランスサインが最初の出迎えだった。



ロビー:湾を切り取る
ロビーの主張は明快だ。全面のガラスが湾に面し、カルストの島々が絵巻のように広がる。座る前から期待が高まる。高い天井には編み籠のようなシャンデリアの群れ、大理石の床は窓の光を映し、壁では金色のピースが魚の群れのように舞う。





クラブラウンジ専用のインドアプール
このインドアプールはクラブラウンジ専用の施設。屋内でありながら閉塞感はない。三面のガラスが湾を取り込み、インフィニティエッジは外の水面へとつながり、プールと海の境が曖昧になる。片側にはソファのギャラリー、窓辺にはラウンジャーが並び、一角にはハイドロセラピージェット。11月下旬のハロン湾は涼しく、天候に左右されないインドアプールがありがたい。





客室:リビングとベッドルームが分かれたスイート
滞在は5日間、客室はジュニアスイート。リビングとベッドルームが分かれた構成。どちらも湾に面し、それぞれバルコニーへの扉を持つ。キングベッドは景色に正対し、ヘッドボードには波模様のアート。リビングにはソファコーナーとテレビ台が揃い、午後の光で部屋全体が温かく染まる。



ミニバーはキャビネットの中に。エスプレッソマシン、ケトル、グラスが揃う。そして大理石の円卓の上には、到着前から用意されたウェルカム――果物の盛り合わせ、赤ワイン1本、プティフール3種。



バスルームと細部
バスルームはこの部屋のもうひとつの主役。中央に独立式バスタブ、ダブルシンクとツインミラー、足元には白黒の幾何学タイル。スライドパネルを開ければベッドルームとひとつながりになり、湯船からも海が見える。ワードローブにはバスローブやスリッパが整然と。サイドテーブルやランプといった細部まで調子が揃っている。







バルコニーの夕日
4時半を過ぎると太陽が水面へ沈み始める。バルコニーから金色に染まる湾を眺め、振り返れば黄昏に満ちるリビング。この部屋のいちばん良い時間はこの30分だ。一日は夕日で締めくくり。クラブラウンジとアフタヌーンティーは写真が多すぎたので、別の一篇に譲る。5日間住んで評価は93点――それは開業当初の姿で、インターコンチネンタルブランドの天井と呼べたかもしれない。今は落ちぶれたとも聞く。この一篇は、その最良の時期の記録として残す。




